トイレ情報の発信を
バリアフリー観光について意見を交わすパネリストら=13日午後、大浜信泉記念館
離島版観光バリアフリー
高齢者や障がい者らが観光を楽しめるよう受け入れや対応方法のポイントを学ぶ離島版観光バリアフリーセミナー(県主催)が13日、大浜信泉記念館で開催された。講師やパネリストらが関係機関や事業所の情報共有と連携強化の必要性を指摘、NPO法人バリアフリーネットワーク会議代表の親川修氏は「高齢者や障がい者らにとって一番大切な情報はトイレ。トイレを中心としたまちづくりをしないとバリアフリー社会には耐えられない」と強調した。
講義のあとにパネルディスカッションが行われ、親川氏のほか、観光客を対象にした医療支援サービスを行っている㈱ケアアテンドTettoMe代表の上谷綾子氏、八重山ビジターズビューロー事務局長の濵田智佳子氏、障がい者らを受け入れている平田観光㈱取締役の奥平崇史氏が参加。
上谷氏は「障がい者らは移動、食事、排せつを心配している」と指摘、親川氏は「トイレ情報を発信すれば高齢者や車イス利用者も安心して来られるのではないか」と述べた。
上谷氏は「障がい者らも居酒屋、民謡酒場、海、星空を楽しみたいという人がほとんど。例えば、補助事業を使って居酒屋のトイレを改善できないか。ハード面を考えてもらいたい」と要望した。
八重山でのバリアフリー観光の可能性について親川氏は「高齢者や障がい者にとって、石垣空港から市街地までノンストップバスで来られるのは最大の魅力」と紹介。
濵田氏は「八重山の玄関口である石垣空港にワンストップサービスが必要だと思う。離島あっての八重山観光なので点と点を結ぶ連携もしなければならない。どんな人も楽しめる観光地を目指すためには横の連携つながりが大切だと思った」と語った。
奥平氏は、全盲の夫妻がカヌーを、聴覚障がい者のカップルがセグウェイを体験して大満足した事例を紹介、「衝撃だった。できないと押し付けてはいけない」とアドバイスした。
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