早めに散水呼びかけ 市干ばつ対策会議
- 2018年05月31日
- 社会・経済
早めの散水を決めた石垣市干ばつ対策会議=30日午後、JAおきなわ八重山地区本部会議室
キビがロール現象手前
梅雨入り後まとまった雨が降らず、農作物などへの干ばつ被害の拡大が心配される中、石垣市内の農業関係機関・団体などの担当者が出席した石垣市干ばつ対策会議(会長・山田善博市農林水産部長)が30日午後、JAおきなわ八重山地区本部会議室で開かれ、今後も干ばつが続くことを念頭に早めに散水措置を取ることを決めた。
石垣島地方気象台によると少雨傾向は2月から続いており、気温も平年より高くなっている。今週末から週明けにかけて梅雨前線が南下するためまとまった雨が降る見込みだが、向こう3カ月の降水量は平年並みか平年より少なくなると予想している。
市によると、農業用の底原ダムの貯水率は5月30日時点で82・3%で、今後も雨が降らないまま水を使い続けた場合、約6カ月で底をつくという。
会議では、サトウキビがロール現象手前の状態にあることが報告されたほか、収穫期を間近にしたパインやマンゴーへの影響を懸念する声が上がった。
石垣島製糖では、干ばつによる原料への影響を避けるため、9台ある散水車のうち8台を稼働させており、今後も干ばつが続くことが予想されることから他の作物でも早めに散水措置を取ることで一致した。
一方、週に1回と定められている輪番制を守らないと水圧が下がり水が出にくくなるなどの影響が出ることから、ルールを守らない農家に対し「輪番制を順守するよう求め、適切な散水方法について指導が必要」との声も上がった。
山田会長は「早めに対応しなければ被害が出るが、水の量が多過ぎても逆効果。1回の散水量を守ってほしい」と呼び掛けた。
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