八重山の戦争を学ぶ
- 2018年04月25日
- 地域・教育
修学旅行生に戦争マラリアの体験を語る、八重山戦争マラリア遺族会の佐久川勲会長(手前左)=24日午後、八重山平和祈念館
大阪から修学旅行の羽衣学園中3年生
体験談や平和を願う歌も
体験談や平和を願う歌も
修学旅行で八重山を訪れた大阪府高石市の羽衣学園中学校の3年生41人が24日午後、八重山平和祈念館を訪れ、八重山戦争マラリア遺族会の佐久川勲会長(79)の戦争当時の体験や、戦争体験者の平和への思いが込められた歌に耳を傾けた。
幼児期に戦争体験した佐久川会長は、戦争末期に日本軍の命令で白水地区に避難させられ、マラリアで家族を次々に失い、自身も九死に一生を得た悲惨な体験から、「生きた」のではなく「生かされた」と感じたと語り、「戦争の悲惨さを風化させてはいけない。過去を知り、未来に再び戦争を起こさないために自分にできるかことは何か考えてほしい」と語り掛けた。
講話後は、同会顧問で声楽家の田本徹さん(80)が、自身が戦争で家族を次々と失った悲しい記憶をつづった「あの夏の日に」、ソプラノ歌手の十文字恵美さんが、西表島の南風見田への強制疎開で命を失った人びとへの鎮魂と平和への思いを込めた「忘勿石」を次呂久早苗さんのピアノ伴奏で歌い、最後は、佐久川会長と田本さんに生徒たちから千羽鶴が贈られた。
同校の嶋淳祉君は「戦争マラリアという、もう一つの戦争があったということが分かった」と感想を話した。
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