専用岸壁を初視察 交通対応など確認
クルーズ船受け入れ連絡協議会
海外から寄港するクルーズ船の受け入れ強化を図る「石垣市クルーズ船受け入れ連絡協議会」は10日午後、21日から暫定供用が予定されている南ぬ浜町(石垣港新港地区)のクルーズ船専用岸壁を初めて視察した。二次交通の対応や港に出入りする車両と乗船客の動線確保、白タク防止における入場制限などを確認。市観光文化課が新たに構内で無料利用が可能なWi−Fi(公衆無線LAN)を整備する意向を示す一方、防雨対策を指摘する声が相次ぎ、視察した会員は「下船しても建物はなく、野ざらしなので迅速な対応を求める」と市側に要望した。
暫定供用される新岸壁は7万㌧級に対応可能な全長295㍍、水深9㍍。岸壁後方には道路と直結した駐車場(大型バス50台、タクシー31台、一般車両10台)を整備。ユーグレナ石垣港離島ターミナル間を運行する片道200円(1人)の有料シャトルバス乗り場も設置した。
観光文化課は乗船客用のインターネット環境を構築するため、岸壁周辺を利用制限とした無料Wi−Fiを離島活性化推進事業で整備する。利用開始は未定。
クルーズ客の受け入れ課題で意見が多かった防雨対策に市港湾課は、本年度中に乗船客専用の稼働式通路「エプロンルーフ」を整備する説明を行ったが、それまでの対応が浮き彫りとなった。
無許可で観光客を送迎する違法な「白タク」防止には、駐車場から850㍍離れた制限区域に入退場する場所で専用パス所持車両のチェックを行い、不所持車両は区域内への入場は認めない。
視察には県や市、観光団体などで構成する連絡協の会員約30人が参加。現地で市担当者からの説明後、意見交換した。
市観光文化課の仲大底まゆみ課長は「新岸壁に移行したことで課題は出てくる。クルーズ客の動きを把握しながら官民連携して解消したい」と話した。
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