両陛下、日本最西端の与那国島を初訪問
- 2018年03月29日
- 社会・経済
与那国馬と触れ合う
【与那国】天皇、皇后両陛下が28日、那覇空港発の特別機で日本最西端の与那国島を訪問された。八重山を訪れるのは2004年の石垣島訪問以来、14年ぶりで、与那国島は初めて。日本在来馬の一種で、町指定天然記念物の「与那国馬」と触れ合ったほか、県指定天然記念物のガ「ヨナグニサン」や地元青年らによる伝統芸能「棒踊り」を鑑賞。両陛下は「おとなしい馬ですね」「なぎなたの毛は何の毛を使っていますか」と声を掛けられるなど、町固有の歴史文化への関心の高さを伺わせた。
同日午前11時45分ごろ、与那国空港に到着された両陛下を外間守吉与那国町長、田里千代基町議会議長らが出迎え。同空港の正面入り口に姿を見せると、両陛下の来島を心待ちにしていた大勢の町民らが日章旗を振り、歓迎した。
両陛下は同空港から与那国馬が放牧されている「東牧場」に赴くと、担当スタッフから説明を受けながら、与那国馬の親子を優しくなでるなど、終始、和やかな雰囲気だった。
与那国町複合型公共施設では、島の特産物・長命草を使ったそばやカジキの揚げ物、油みそなどが並ぶ昼食会ののち、ヨナグニサンの標本を鑑賞。皇后さまは昼食の献立表を持ち帰られた。
300年の歴史を持つ島伝統の棒踊り披露では、天皇陛下はンヌン(太鼓)の勇壮な音に合わせて手拍子をされたり、力強い演技に拍手を送られたりと約8分間にわたる舞台に見入った様子。
また、与那国町漁業協同組合で170㌔のカジキマグロをご覧になると、天皇陛下は昼食で召し上がったカジキに触れ「おいしかったです」と感想を伝えられたという。
午後4時すぎ、最終視察場所となる「西崎(いりざき)」を訪問。111㌔先に台湾を望む日本最西端の碑について外間町長から説明を受けると、皇后さまは碑に刻まれた琉歌に強い関心を示し、「『美童』というのはどういう意味でしょうか」などと尋ねられた。
両陛下は同日午後5時前に空路、沖縄本島へ戻られた。今回の沖縄県訪問は29日までの日程で、来年4月末に退位を控えていることから、在位中最後の八重山訪問となる見通し。
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