盛大に旧正大綱引き 黒島

旧正月を迎え、大雨をものともせず盛大に行われた黒島東筋集落の伝統神事「大綱引き」=16日午後、伝統芸能館前

40数年ぶりに新調された衣装「スディーナ」を身にまとい、旧正月の伝統神事を盛り上げる住民ら=16日午後、伝統芸能館前
五穀豊穣や無病息災祈願
【黒島】旧正月の16日午後、黒島東筋集落の発展と五穀豊穣(ほうじょう)、住民らの無病息災を願う伝統神事「大綱引き」が伝統芸能館前で盛大に行われた。降りしきる大雨のなか、地域住民や石垣在東筋郷友、県内外の観光客ら総出で51年ぶりに新調された大綱約100㍍を引き合い、ことしの豊作を祈願した。
黒島東筋部落会(又吉英伸会長)では、これまで使用していた大綱が老朽化したことから、住民から寄付金を募り、ことし新たに大綱を製作。有志がおよそ2週間かけてワラ25㌔を編み込み、約50㍍の大綱2本を完成させた。
大綱引きは同日午後2時すぎ、又吉会長らが集落内にドラの音を響かせると、集落の南北に分かれた住民と郷友が古謡「正月ユンタ」を大声で掛け合い幕開け。
勇壮なシナヌミンが披露された後、又吉会長が大綱の上に立ち上がり、「北が勝つと豊漁」、「南が勝つと豊作」と伝えられている伝統の一戦を展開。ことしは南が勝利し、一年間の豊作に祈りをささげた。
最後に南から集落内の農民で、最も偉い人である「チクドゥン」、北からミルクが登場し、チクドゥンに五穀の種子が託された。
又吉会長は「この大雨は世果報の雨」と話し、「雨のなか、みんなで一致団結し最後まで執り行えた。皆さんに楽しんでもらえて良かった」と笑顔を見せた。
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