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年内の発議もあるのか

憲法国会開会、9条の平和主義が危機

 ■9条に自衛隊明記

 22日に国会が開会し、安倍首相が悲願とする憲法改正論議が東京オリンピックの年の2020年実現を目指して本格的にスタートした。自民党は6月までの会期内に憲法改正案の提出を目指すが、その国会発議をにらんでどこまで論議が進むかが焦点となる。

 首相は「スケジュールありきでない」と強調するが、ただ政権内には首相の思惑通り進めるには来年4月は天皇退位、夏には参院選があるため、その前に国民投票を行うには今年中の発議を目指す声があり、「秋の臨時国会がヤマ場になる」との見方をする。

 首相が提起する改憲項目は▽憲法9条への自衛隊の明記▽教育の無償化・充実強化▽緊急事態対応▽参院の合区解消—の4項だ。

 その中で重点に掲げる自衛隊明記に関しては憲法学者らの「違憲論」を解消するため、第一項の「戦争の放棄」と二項の「戦力の不保持」と「交戦権の否認」は残し、三項を創設して「自衛隊」を明記するというものだ。

 ■武力行使、無制限に?

 首相は自衛隊を明記しても「専守防衛」の大前提は何も変わらないというが、一方で憲法学者らは「違憲立法である安保法の合憲化」であり、緊急事態条項も「かつてドイツのワイマール憲法下でヒトラーの独裁化を生んだ危険な条項」と警鐘を鳴らす。

 安倍政権は歴代政権が「違憲」としてきた集団的自衛権を強引に「合憲」に一変させ、安保関連法成立を強行した。その結果自衛隊は専守防衛の枠を超え、日本に対する攻撃が無くても、世界のどこにでも出て行って米軍と共に武力行使ができるようになった。

 これにより既に憲法は形骸化しているが、これに三項が加わると二項が死文化し、さらに自衛隊の任務・役割が拡大。海外での無制限な武力行使に道を開く危うさが懸念されている。

 安倍首相はトランプ大統領とゴルフを楽しむ余裕がありながら、北朝鮮脅威を「国難」とあおってアメリカから巨額の武器を買い付け日米同盟強化や軍備増強、自らの求心力に利用。

 さらにその脅威に便乗して憲法が禁ずる敵基地攻撃能力のある長距離巡航ミサイル導入やヘリ搭載艦「いずも」の空母化も、憲法上許される「専守防衛のための装備」というのは、白を黒と言いくるめる強弁にしかみえない。

 ■憲法改正も強行するのか

 巨大与党の「数の力」で安保法、特定秘密保護法、共謀罪法などを強行成立させてきた安倍政権の政治手法を見ると、憲法改正も同様に強行するのだろうか。その可能性は否定できない。

 世論調査では国民の53%が反対し与党の公明も慎重だが、肝心の野党は弱小の上ばらばらで頼りない。しかも安保法や共謀罪法などであれほど反対した国民は忘れっぽく、衆院選は自民が大勝。憲法9条は危機的と言える。

 米軍ヘリ墜落の恐怖にあえぐ沖縄県民に対し、現職の副大臣が「それで何人死んだ」とやじを飛ばすおごる安倍政権に改憲を許すとこの国や沖縄はどうなるのか。そんなはずではなかったと後悔しないためにも平和を守る「砦(とりで)」を崩してはならない。

 沖縄からすれば改憲より早期の日米地位協定改定が先決の望みだ。

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