IUCN、西表を調査
- 2017年10月19日
- 地域・教育

マングローブの原生林に覆われた後良川上流をカヌーで上り視察を行う調査団=18日午前、西表島

推薦地である水源地の説明を受けるIUCNのバスチャン・ベルツキー氏(左から4人目)とスコット・パーキン氏(同3人目)=18日午前、西表島後良1号橋
後良流域を観察
【西表】「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」(鹿児島県、沖縄県)の世界自然遺産登録に向け現地調査を行っている国際自然保護連合(IUCN)の専門家2人は18日、自然遺産推薦地の竹富町西表島を調査した。2人は、島東部の古見集落北側にある後良(しいら)川をカヌーで上流に上り、マングローブの原生林やそこに生息する生物を観察した。19日は、地元の観光業や自然保護団体らと意見交換会を予定している。調査は12日の奄美大島から始まり、全推薦地を調査後、20日に石垣市内で記者会見を行う。
IUCNから派遣され西表島を訪れているのは、IUCN世界遺産科学アドバイザーのバスチャン・ベルツキー氏とIUCNアジア地域事務所アジア資源グループ長のスコット・パーキン氏。
西表島は、国の特別天然記念物のイリオモテヤマネコをはじめ、島固有の動植物が現存しており、県内最長の浦内川も流れている。河口には広大なマングローブ林が生育し、日本産のマングローブ植物の7種全てが分布している。調査は19日までの予定で、環境保全の実態も確認する。
2人は前日に西表島入りし、18日の早朝から、環境省西表自然保護官事務所の職員らと推薦地を視察した。
午前中、強く降った雨が上がると、2人が報道陣から少し離れた後良1号橋の上から、川の上流部分に見える古見岳、河口に広がる干潟やマングローブ林などの説明を受ける様子がみてとれた。
今回、唯一西表島だけとなるカヌーでの調査は、環境省の職員や現地ガイドなど計14人で、生い茂るマングローブの中を進んで行った。
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