島挙げて「ムシャーマ」
- 2017年09月05日
- 芸能・文化
郷友や観光客訪れにぎわう
【波照間】旧盆中日の4日、先祖供養や住民の無病息災、豊作・豊漁を祈願する伝統行事「ムシャーマ」が島を挙げて行われた。約200人がミルク神を先頭に集落内を練り歩くミチサネを披露したほか、ボー(棒)・テーク(太鼓)など伝統芸能を奉納した。1年の中で島が最もにぎわう行事。島外からも郷友や観光客が訪れ、島特有の旧盆行事を堪能した。(3面に写真特集)
午前9時15分、波照間公民館でドラが打ち鳴らされると、過去に豊年祭で披露されていたというミチサネがスタート。ミルクが子どもたちを伴って先導し、東組、前組、西組の順に公民館まで歩いた。後方では、道化役のブーブザーや婦人らの踊りで見物客を楽しませた。
公民館前の庭では、演舞者が勇壮なボー(棒)とテーク(太鼓)を奉納。全員で、先祖に感謝し供養するニンブチャーの輪をなした。
午後からは場所を舞台に移して狂言や舞踊が奉納され、西組の狂言「一番コンギ」は、ヘラを持った男たちが畑の草取りにジラバを歌いながら演じた。舞踊では、崎山節や波照間島節など息の合った11演目を披露した。
この後、東組コームッサー、西組シーシン棒と続き、各組の獅子6頭が登場すると、会場の盛り上がりは最高潮に。獅子が邪気を払い、無病息災を祈願した。
金武清也館長は「心配されていた干ばつも、8月に恵みの雨が降り、こうしてムシャーマ日和を迎えることができた」と喜んだ。
石垣島から訪れた郷友の70代男性は「仏壇が波照間にあり、毎年帰省しムシャーマを楽しみにしている。コームッサーとシーシン棒は見応えがあり面白い」とうれしそうに話した。
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