美ら星ゲート、ドームシアターを整備 石垣市
- 2017年07月21日
- 地域・教育
石垣市は、石垣港離島ターミナル内の「とぅもーるネットセンター」に最新のプラネタリウムのドームシアターなどの設置や、八重山の星の魅力を紹介する施設として整備する美ら星ゲート構築事業の事前調査報告書をことし3月にまとめ、関係者に内容を説明するなど、9月定例市議会での予算計上に向けた準備を進めている。
市は2017年度当初予算案に事業費3億6396万円を盛り込んだが、事前調査も終わっていない段階での予算計上に議会側が「とぅもーるネットセンターの失敗例がある。議会としても慎重にチェックする必要がある」などとして、事業費を財政調整基金に組み替える修正案を全会一致で可決、待ったをかけた経緯がある。
このため、議会側は事前報告書の内容を慎重に精査した上で、事業費を認めるかどうか判断することになる。
報告書によると、美ら星ゲートは「集まる」「知る」「楽しむ」を基本理念、「石垣島がわかるドームシアター」をコンセプトとし、1階に▽プラネタリウム上映可能な多目的ドームシアター▽番組製作・音響調整などを行うコンソールスペース▽ドームシアターとの一体利用も可能なホール・展示スペース|、2階には▽カフェ・物販スペース|などを設ける内容。
事業は、市が初期費用を負担し、その後は運営事業者が利用料収入で自立を目指す、としている。
事業収支案では、ドームシアターが満席率25%の場合で年間13万人余りの利用を見込む。初年度は市の初期費用があるため、黒字となるが、2年目から10年目まで赤字、これをカフェなどの収益で穴埋めする格好で運営し、全体としては6年目で累積赤字を解消できると試算。満席率30%だと5年目での赤字解消となっている。
これについては関係者から「離島ターミナルは通過地点なのに13万人も利用するのか。本体となるシアターが10年も赤字か。これをカフェの利益でカバーできるのか」などと不安の声も出始めている。
報告書は市観光文化課のホームページで閲覧、入手できる。
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