川平で豊年祭、繁栄願う 郡内の伝統行事幕開け
アーラオン ビッチュル石担ぎ奉納
郡内のことしの豊年祭の本格的な幕開けとなる石垣市川平の豊年祭が14日、集落内の各御嶽で行われた。赤イロ目宮鳥御嶽(通称・アーラオン)では、村の繁栄と五穀豊穣(ほうじょう)を祈願し、「ビッチュル石」担ぎを奉納した。境内には地元住民や国内外の観光客らが詰めかけ、5人の担ぎ手に拍手や指笛で声援を送った。
川平独特の「ビッチュル石」は住民の無病息災や豊作をもたらす石として、同御嶽で受け継がれている。
威勢のいい掛け声とともに石を持ち上げた担ぎ手は、力強く「ユイ」と叫びながら、境内を反時計回りに3周半し、奉納した。
担ぎ手の儀式を見守る関係者は「腰がよく落ちてる」「耐えろ」と応援したり、「もっと笑顔で」「声が小さい」などとヤジを飛ばしたりして、観客らの笑いを誘った。
八重農2年の岸本豪君(16)は昨年、初めて担ぎ手に挑戦し、父親の亮さん(37)に支えられながら1周半を奉納。リベンジを誓ったことしは、途中、足元がふらつきながらも自力で1周半を奉納した。豪君は「想像していたよりも重かった。来年は1周でも多く回りたい」と悔しさをにじませた。
川平小3年の﨑山用太郎君(9)は「すごく重そうで、ぼくだと落としちゃいそう。大きくなったら、少しだけやってみたい。川平は伝統行事を代々受け継いでいて、すごく良いところ。将来はそれを受け継ぐ一人になりたい」と笑顔をみせた。
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