本格的な収穫可能に JA生産部会
JAを通じた一元集荷、市場出荷を目的に2014年5月に設立されたJAおきなわ八重山地区営農振興センターマンゴー生産部会(仲本長照部会長、会員12人)は1日、共同選別品の出荷を開始した。JAが全量を買い取り、ファーマーズマーケットゆらてぃく市場などで販売する。部会発足3年目の今期から本格的に収穫できるようになっており、3~4㌧の出荷量を見込んでいる。
JAは国の特定地域経営支援対策事業を導入して台風に強い強化ハウスを順次整備、2013年度に4400平方㍍、14年度に1万2800平方㍍、15年度に8200平方㍍と栽培面積の拡大を図ってきた。これに合わせ、生産部会はハウス内で2~3年木を植え付けてきた。ハウス導入に伴い、会員は当初の6人から倍に増えている。
部会は15年から収穫を開始、これまでの出荷量は500㌔以下にとどまっていたが、今期は最初に定植した木から本格的に収穫が可能となり、大幅に出荷量が増える見通し。来年以降も収穫面積が増えるため、出荷量の大幅増が期待できるという。
会員のほとんどが新規就農者のため、部会はJAと連携して月1回の栽培講習会を開催して栽培技術を学んでいる。仲本部会長は「土づくり、木の養分を確認をしながら肥料の管理をしている。最初に植え付けた農家が安定的に生産できるようになっている」と手応えを感じている。
JAによると、今期は寒暖差の影響で例年に比べて出蕾の遅れや開花のばらつきがあったが、その後は順調に生育した。
磯辺集荷場で行われた出荷式で仲本部会長は「新規就農者がほとんどだったが、JAの力を借りながら毎月、勉強会を開催して技術、生産量をアップさせ、ようやく本格的に収穫できるようになった。品質も良く糖度も高い。良いマンゴーを全国に出荷したい」と話した。
営農センターの石垣信治センター長は「本格的に収穫できるようになったのは、生産者が研究熱心で生産意欲が旺盛であったことと、講習会への行政機関などの積極的な協力があったから。来年、再来年はさらに収穫面積が増えるので、JAとしても販売面を強化していく」と述べた。
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