テレビ電話で平和学習
- 2017年06月21日
- 地域・教育
戦中戦後の歴史学ぶ
23日の慰霊の日を前に、八重山と沖縄本島、それぞれの戦争体験に理解を深め、平和や命の大切さを考えてもらおうと、大本小学校(漢那ひとみ校長)の全児童9人と、1959(昭和34)年に米軍機墜落事故に遭ったうるま市立宮森小学校(玉那覇直美校長)5年1組の児童28人がテレビ電話による平和交流学習を20日、初めて行った。
同日午後、両校の児童らはテレビ画面を通して、戦争マラリアや米軍機墜落事故を紹介し合い、県内各地で戦中、戦後に苦しめられた人々に思いをはせ、平和の尊さを学んだ。
平和交流学習会は、宮森小5年1組担任の嘉陽哲子(のりこ)さんが数年前、大本小に赴任していたことから立案。出身地区に限らず、児童らに県内の戦史を知ってもらうとともに、両校の親睦につなげようと企画した。
大本小の1~3年生4人は、元小学校教諭の宮里テツさんがマラリアで両親を失った自身の体験を描いた絵本「テッちゃんの15年戦争」を朗読。4~6年生5人は、6日に八重山平和祈念館で学習した戦争マラリアの歴史や症状、「忘勿石ハテルマシキナ」などについて発表した。
宮森小の児童は6グループに分かれ、米軍墜落事故当時の状況や遺族の声、事故発生日に毎年開かれている「630追悼集会」などを紹介、歌も披露した。発表終了後、児童らは「ジェット機は二度と墜落しないでほしい」「初めてマラリアの話を聞いて、当時は大変だったんだなと思いました」と感想を伝え合った。
大本小5年の上原花音さん(10)は「テレビ電話はとても緊張した。次は実際に宮森小のみんなと会って、戦争のことを詳しく勉強したり、遊んだりしたい」と話した。
大本小の漢那校長は「今回の交流学習が、平和な社会づくりを考える機会になればうれしい。その第一歩として、みんなで仲良く学校生活を送ることが大切という、足元を振り返ることにもつながれば」と語った。
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