ライスセンター稼動せず 与那国町議会6月一般質問
- 2017年06月16日
- 社会・経済
【与那国】JAおきなわ与那国支店のライスセンターが2015年以降、電気関係の不具合から稼働していないことが15日、田里千代基氏の一般質問で分かった。町と与那国支店によると、2015年1月の旧製糖工場の解体工事に伴い、共同で利用していた電気関連設備が撤去されたため、配電されなくなった。島内で生産された米は、JA側が輸送費を補助して石垣島に送っているという。与那国支店は今後、施設整備などを行い、来年産の水稲から再稼働を予定している。
ライスセンターは1994年度に町などの補助を受け、3億7900万円をかけて建設された。配電関連設備のほか、15年以降の台風で屋根など外壁も破損し、雨漏りによって精米機など機器類も一部故障し使えなくなっているという。このため施設の整備、修繕には多額を要する可能性があることから、外部からは「輸送費を補助して石垣のライスセンターで処理するほうがコストを抑えることができるのではないか」との声も上がっている。
水稲生産部会員は現在7人、今期は28.7㌶で作付け、約38㌧(玄米)の生産を見込んでいる。
田里氏は一般質問で「このままだと廃虚になる可能性がある。2年前の大型台風で屋根が壊れ、雨漏りして乾燥機が壊れたと聞いている。人災ではないか」と指摘、慶田嵩精三産業振興課長は「乾燥機の故障については聞いていないので後で確認する」と答弁した。
これに田里氏は「速やかに調査して議会に報告を」と求め、糸数健一議長も「この件については議会は行政視察で現場を視察している。当局側には懇切ていねい、正確な答弁を求める」と苦言を呈した。
【質問要旨】
■シェルター建設
崎元俊男氏 国策で基地(陸自駐屯地)を置いたので国に要望できるのではないか。
外間守吉町長 十分に検討させてもらいたい。
■新庁舎建設
崎元氏 進捗(しんちょく)状況は。
上地常夫総務財政課長 候補地を2、3カ所選定して検討委員会に諮る必要があるが、まだ選定には至っていない。用地が決まれば3、4年かけて完成することになると思う。
■森林病害虫駆除
田里千代基氏 松食い虫の被害の実態は。
慶田嵩精三産業振興課長 松食い虫は入っていない、3カ所でマツカレハの被害がある。
田里氏 監視員2人から報告を受けているか。業務には病害虫被害の監視もある。
慶田嵩課長 盗伐や盗木を監視している。監視を強化したい。
外間町長 業務を遂行するよう指導する。
■五輪聖火リレー
田里氏 聖火リレーのコースに最西端の与那国島を入れるよう要請してもらいたい。
外間町長 私の人脈を使ってやっている。
■公開質問状
與那覇英作氏 八重山毎日新聞で田原川のマングローブ伐採について公開質問状が2回出ているが、町の回答がない。
前大舛和夫まちづくり課長 いろんな観点から検討している。回答について協議中。
與那覇氏 十山御嶽の建設には町が150万円の補助金を出しているが、実際の坪単価は303万円とあまりにも高い。教育長は公開質問への回答で島内の業者を回ったが、年度末で忙しく見積もりさえも出してもらえなかったので、特定の業者に発注したと回答しているが。
崎原用能教育長 実行委員長から報告を受けた。
與那覇氏 私も業者だが、訪問を受けてない。他の業者に聞いてもそうだ。
崎原教育長 もう一度確認したい。
與那覇氏 補助金を出しているので追及すべきだ。
■空き家対策
前西原武三氏 空き家、空き地はどれくらいあるか。
前大舛課長 空き家30軒、空き地は135カ所ある。今後、管理者や所有者と協議したい。
前西原氏 台風で被害が出る前に対応すべきだ。
上地常夫総務財政課長 来年度に空き家対策計画をつくりたい。
■バス停設置
前西原氏 バス停設置の計画は。
上地課長 祖納、久部良、比川の主要箇所に屋根付きバス停を考えている。県有地、民有地があるので占用協議を進めたい。
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