パイン新品種「サンドルチェ」を発表 県農林水産部
- 2017年05月24日
新品種商標登録された「サンドルチェ」。平均糖度が19度以上と従来品種よりよい食味をもつ
糖度高く、病害に強い品種
【那覇】県は23日、沖縄独自のブランド化による市場競争力強化を図ろうと品種改良に取り組んできたパインアップルが「サンドルチェ」として商標登録されたと発表した。新品種の果汁糖度は、19度以上と従来品種の15度前後より大幅に高く、収穫期間も5~10月と長期間に及ぶ。島尻勝広農林水産部長は「今後は、生食用優良品種を活用して高品質果実の生産や品質管理に取り組み、沖縄産パインアップルのブランド化を進めていきたい」と普及拡大に期待した。
新品種は、2017年1月19日付で、極高糖性で果実病害に強い品種「沖農P17」として品種登録、同年3月17日に商標登録された。名前は、太陽の「Sun」と、イタリア語で「甘い」を表す「Dolce」を組み合わせた造語。今までにない甘い食味を甘美なスイーツに例えてネーミングした。
サンドルチェは、裂果や病害発生が少ないほか、葉にとげがなく栽培収穫が容易。また、果柄長が短く台風に強い特性を持つので台風シーズン以降も収穫できるという。県は「ゴールドバレルと同様、高級品種として世に出したい」としている。
今期は八重山地域で3800玉、本島北部地域で1200玉の計5000玉を出荷予定。16年度に「デリシャスパインアップル推進事業」として石垣市パインアップル産地協議会と竹富町園芸作物等産地協議会パインアップル生産振興専門委員会を通して生産農家に苗を配布していた。
本年度は「いっぺーまーさんパインアップル強化事業」として両産地協議会と本島北部地域の産地協議会に合計2万本の苗の無償配布を予定しており、10年後には県全体で50㌶の栽培面積を目指す。
出荷規格を満たしたものについて、登録商標名「サンドルチェ」と、サンドルチェをイメージしたロゴの使用を認める。各地の産地協議会と連携し、新たなブランドとして販売促進活動などを推進することにしている。
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