建議書を不採択 旧大浜町浄水場跡
- 2017年04月29日
- 政治・行政
市教委定例会 市長回答に理解示す
石垣市教育委員会(石垣安志教育長、委員5人)は28日午後、市教委で第1回定例会を開き、石垣市文化財審議会(石垣博孝委員長、委員10人)から文化財に指定するよう建議されている旧大浜町浄水場跡の取り扱いについて話し合い、児童生徒や周辺住民らの安全確保や公共性、利便性の向上などを理由に建議書を不採択とした。これにより、同施設の文化財指定の道が閉ざされることになった。市教委文化財課によると、不採択となった事例は初めて。
市教委が3月30日付で中山義隆市長に照会した文化財指定にかかる同意について今月20日、「空港アクセス道路の早期供用開始により、八重山圏域の経済活動の活性化を促し、さらなる地域産業の発展につなげ公共の福祉の向上を図ることが重要と考え、やむを得ず同意することは困難と判断する」と回答があり、同課の浦崎英秀課長がこの日の定例会で報告した。
回答では▽2011年度に県が市教委に対して行った意見照会で「宮良川ヒルギ群天然記念物区域を避けたルートが望ましい」との回答があり、現在のルートに決定している▽すでに国庫補助制度を活用して物件補償や用地買収などがされており、道路整備が進んでいる状況にある—など、これまでの経緯にも触れている。
文化的価値が高いという認識から、保存については「県と可能な範囲で記録保存などについて協議を進め、当時の文化を後世に伝えていくことが意義深いことだと考える」としている。
報告を受け、定例会では「全体の利益を考えた判断として納得できる。審議会の意見を尊重しながらどのように残すべきか話し合いが必要」「交通量が増加している中で一番心配なのは児童生徒やお年寄りの安全確保。急がなければいけないと思う」などの意見があり、教育委員全員が中山市長の回答に理解を示し、同審議会が文化財指定を求めた建議書を不採択とした。
浦崎課長によると、5月中に1回目の文化財審議会を開き、その場で不採択となったことを報告し、今後のあり方について話し合う計画。
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