市有地で現地調査を開始 陸上自衛隊配備計画
平得大俣東の対象15筆23.1㌶
石垣島への陸上自衛隊配備計画をめぐり、防衛省沖縄防衛局は14日、平得大俣東の市有地で現地調査を開始した。石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会のメンバーが情報公開請求で市から入手した資料によると、現地調査対象の市有地は15筆。市契約管財課によると、面積は計約23.1㌶。同局は取材に対し、午前6時半ごろから1時間程度、職員16人が地形や既設工作物の有無、土地の利用状況などを確認したと説明した。今後、民有地を含めた調査を通して、配備に適地とする場所を確定していくものとみられる。
連絡会が入手した資料によると、防衛局は3月24日付で、許可日から来年3月31日までの期間、市有地15筆の立ち入り調査を市に申請。市によると、今月5日付で許可するとともに、立ち入る場合はその都度、日時と場所、調査人数を明記した計画書の提出を求めた。
防衛局は12日付で職員17人が14日に調査するとの計画書を市に提出。13日夕から14日朝にかけ、4公民館の代表に、14日の午前中に調査すると電話連絡したが、時間帯については説明していなかった。
連絡会のメンバーと住民ら40人余は現地調査に抗議するため、同日午前8時半から午前10時半まで市有地に進入する農道の4カ所で待機したが、すでに現地調査は終わっていたことになる。
防衛局は配備計画案の作成に必要な確認事項として▽土地関係(地形、インフラ)▽法例、条例(建設手続きに関する個別法例、条例のリスト)▽環境、文化財|などを挙げている。
連絡会が入手した市のメモ資料によると、2月27日に市役所で行われた市と防衛省の話し合いでは、市有地を取得する場合の手続きや上下水道などについてやりとりがあった。市は、市有地の賃借相談などに支障があるとして「早めに候補地の範囲をはっきりさせてほしい」と要望した。
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