調査の中止求めて声明 4公民館と市民連絡会
自衛隊配備に向けた沖縄防衛局の現地調査に対し、石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会(上原秀政氏ら共同代表5人)と周辺4地区の公民館は14日午前、開南地区の交差点で抗議集会を開き、「反対する周辺地域や市民の声を無視し、配備に向けた手続き・調査、市有地の取得や周辺地権者との交渉などが進めば、市民を分断し、混乱を招くことにもなりかねない」として調査の中止を求める声明を出した。
4公民館長は13日夕に防衛局から調査するとの連絡を受け、急きょ会合を持ち、14日朝に抗議行動を行うことに。急な呼び掛けにもかかわらず、集会には40人余が集まった。実力阻止はせず、抗議声明を責任者に手渡すことを確認、市有地への入り口付近4カ所で待機した。
沖縄防衛局の説明では、住民らが待機していた時刻にはすでに調査は終了していたことになるが、住民らは、防衛局の職員らしき人物の乗った車両が開南交差点を数回行き交うのを目撃、「反対派の反応を見ているのではないか」「遠巻きにみられているようで不愉快だ」と不信感を募らせ、「正々堂々と抗議声明を手渡したい。正々堂々と調査に来ればよい」と批判していた。
集会で連絡会の金城哲浩共同代表は「黙っていてはいけない。行動しよう」、嶺井善共同代表は「防衛局は何が何でもやっていく姿勢だ。これから厳しい場面がやってくる。市民全体で考えなければならない」、上原共同代表は「住民の声を無視したやり方。ぜったいに造らせない」と決意を新たにした。
於茂登の喜友名朝福館長は「急きょ集まってくれて心強く思う」と感謝、嵩田の川満哲生館長は「防衛局は、市長が配備を認めたということで動いている。市長の言葉にだまされるな」、川原の具志堅正館長は「断固として反対していこう」と呼び掛けた。
抗議声明は同日中に石垣市に提出、防衛局にも近く送付する。声明は、質問書に対する防衛局の回答もなく、議会でも手続きの中止を求める請願が継続審議になっていることに触れ、「住民の意思、議会を無視して手続きを進めることは地方自治、住民自治の侵害で到底容認できない」などとしている。
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