ANA、地上支援機材を売却
- 2017年03月01日
- 社会・経済
【与那国】全日本空輸㈱(ANA、篠辺修代表取締役社長)は2月24日、与那国空港の機能強化を進める与那国町(外間守吉町長)に航空機の地上支援を行う機材「地上電源車」1台を売却した。同車は同日付で石垣から「フェリーよなくに」で与那国に輸送され、定期点検後に同空港で利用される。ANAは今後、旅客搭乗用ステップ車や高圧エアースターター装置(ASU)の売却も予定。町は空港機能を強化し、チャーター便の就航環境を整備することで観光客の誘客につなげる考えで、町担当者は「周遊やイベントチャーターにつなげられ、与那国観光をPRできる」と期待する。
与那国空港はこれまで、地上支援機材が常備されていないことで、県外航空会社のチャーター便のキャンセルが発生したほか、運航会社が就航時に機材を別の航空会社からレンタルで対応するなど、不便を強いられていた。
国内最西端の島として、観光産業の活性化を狙う町は、ANAから他空港で使用されていない機材の売却を受けた。ANAは今後、旅客搭乗用ステップ車とASUも同様に売却する考えを示している。
機材の管理と運営は、チャーター便などの就航率の向上と航空会社の負担軽減を図るため町が行い、機材が必要な航空会社に有償で貸し出す方向で検討。機材は3月8日から㈱フジドリームエアラインズ(本社・静岡市、FDA)が県外から同島に予定している18本のチャーター便運航時に利用される予定。
支援機材の売却にANA石垣支店の菅隆宏支店長は「当社が就航していない路線だが、オール八重山という気持ちで貢献したい。残りの支援機材も早期に手配したい」と述べた。
町の担当者は「三つの地上支援機材がそろえば各種チャーター便にも対応可能で数多くの旅行者の誘客につながる。空港の環境整備を図り、観光地をアピールしたい」と意気込んだ。
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