移住の保育士確保に期待 モニターツアー受け入れ
県内への移住に関心のある人を対象に地域の暮らしを体験してもらう県の移住体験ツアーで、石垣市は24日から、保育士の確保を推進するため島外の保育士に限った2泊3日のモニターツアーを受け入れている。ツアーは居住地から石垣空港までの往復交通費、往復航空運賃、滞在中の食費が自己負担となっているが、定員10人に13人が参加するなど関心の高さをうかがわせた。市は、保育士として移住する際に渡航費50万円を補助しており、「人材の確保につながれば」と期待。保育園側からは「一過性で終わるのではなく継続してもらいたい」との声が上がっている。
ツアー初日の24日は市役所で、保育園側との個別対話が行われ、保育士を求める保育園6園から保育方針や施設概要などについて説明を受けた。25日には希望する保育園を見学したほか、島での生活をイメージできるよう、アパートなど不動産物件の紹介を受けたり、スーパーなど生活施設を訪れたりした。白保で民泊しながら、住民の暮らしも体験している。
参加者のうち、村田沙矢香さん(27)=京都府=は「保育士が足りないという来てくださいという企画に興味があった。いろんな保育園から話を聞く機会があったので考える材料になった。民泊しながら地域の人たちの話も聞くことができる。移住を考える人にとっては、ここでのつながりがつくれるので心強い。移住しやすくなると思う」と感想。
東真千子さん(40)=福岡=は「寒くないところ、自然豊かなところに住みたいと思っているが、実際にどういう保育が行われているか、実際に来てみないと分からない。移住する場合は仕事も家も見つけなければならない。ツアーでは両方分かるので移住を検討できる」と満足げ。
林真由さん(29)=神奈川県=は「自然豊かなところで保育の場をつくりたいと思っており、いろんなところを見て視野を広げたい」と話した。
7人の見学を受け入れた社会福祉法人ちいろば保育園の小倉隆一園長は「いい出会いの場となる。時期を早めて継続してもらいたい」と要望した。
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