大浜中 校区内の小学校と連携
- 2017年02月03日
- 地域・教育
中学校生活を小学生のうちに知ってもらい、中一ギャップの解消や小中のスムーズな接続につなげようと、大浜中学校(友利始夫校長、生徒403人)は本年度から、校区内の小学校と連携した取り組みを試行している。中学校の授業を体験した児童からは「入学前に教科書の中身を知ることができてよかった」などの声があり、不安感の解消にもつながっている。次年度以降は取り組みを小中各校の行事計画に盛り込み、内容を充実させていきたい考えだ。
■昨年7月から試行
同校区内の公立小学校は大浜、川原、平真、宮良、八島の5校で、地区内の校区として最多。大浜中の入嵩西清幸教頭によると、これまで教諭同士で新入生の情報共有などは行ってきたが、児童や生徒が関わる交流はなかったという。
入学前に少しでも中学校のことを知ってもらおうと、同校は昨年2月、新入生オリエンテーションの前に授業参観や、施設見学を初めて実施。
本年度に入って平真小学校の西表知彦教諭から同校に働きかけがあり、同7月から、取り組みを試行することになった。
同9月、校区内の小学校教諭を大浜中に招いて交流研修会を開催。①学習指導(5教科)②生徒指導・教育相談③特別支援教育④学校教育支援員|の部会に分かれ、小中それぞれの課題や今後の展開について話し合った。
■期待感抱く児童も
ことし1月19日には、授業参観に加えて初の体験授業を行い、平真小の6年生52人が大浜中の前泊康史教諭から算数と数学の違いについて学んだ。
中学校の行事や部活動、校則などの説明も受け、「たくさんある部活動が楽しみ」と期待感を抱く児童の姿もあった。
交流研修会について川原小の尾崎真司教諭は「授業の系統性について小中の先生同士で共通理解を図れた」と手応えを感じた様子。
授業参観や体験授業終了後、西表教諭は「中学校で学ぶことへの展望が見られた。小学生が来ることで、大中生の授業に臨む姿勢も変わるのでは」と相乗効果も期待している。
■「他校区のモデルに」
一方、八島と平真は大浜中だけでなく石垣第二中に進学する児童もいることや、小学校同士の連携があまり取れていないことなどが課題。入嵩西教頭は「(石垣第二中と)より連携し、情報を共有していきたい」、西表教諭は「小学校同士で授業スタイルをそろえる必要性がある」などと話している。
市教育委員会学校教育課の入嵩西義晴課長は、義務教育9年間を見通した教育の充実を図ろうと竹富町教委が打ち出した「小中連携・一貫教育方針」に触れ、「そこまでいけなくても、できる範囲で連続性のある学びができればと思っている。大中校区の取り組みが他校区のモデルになれば」と期待している。
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