町史島じま編活用考える 竹富町教委 初のシンポジウム
- 2017年01月30日
- 地域・教育
竹富町史島じま編の活用を考える初のシンポジウム(町教育委員会主催)が29日午後、石垣市民会館中ホールで開かれた。発刊されて最も新しい第6巻鳩間島をテーマに「鳩間島の過去・現在・未来を語ろう」として開かれ、琉球大学学長で同島出身の大城肇氏の基調講演や執筆に携わった委員によるパネルディスカッションがあった。講演で大城氏は島の過疎化を強く懸念し、島の将来像を考える「ふるさと鳩間島創生委員会」(仮称)の設置を提案した。
大城氏は「鳩間島の過去と未来」と題して講演。自身の小中学生時の島の暮らしや活気があったトビイカ漁の様子を伝えながら人口の推移も紹介。高齢化が進む現状には「重要な岐路に立っている」と危惧した。
自身が提案した「ふるさと鳩間島創生委員会」(仮称)は考えた将来像の実現に向けて具体策を検討し、町や町議会に要請していくもの。「ヌチヌユヌ ヌチドゥタカラ」(後世の生命が宝)と述べながら「手を引っ張り合っていこう」と呼び掛けた。
他にも法政大学大学院講師の得能壽美氏が「近世鳩間島の民衆生活と通耕」で講話。町内各島々間の人やものの往来について説明した。
パネルディスカッションでは、いずれも同島出身で編集作業に携わった名桜大学名誉教授の吉川安一氏、県立芸術大学名誉教授の加治工真市氏、元町教育長の島袋憲一氏、琉球大学教授の大城學氏、元八重山高校校長の吉川英治氏が加わり、意見を交わした。
講演の前には、町教委の大田綾子教育長があいさつし、町史編集委員会の石垣久雄委員長が町史発刊までの経過を報告。石垣在鳩間郷友会が舞踊「鳩間千鳥節」を披露した。
会場には大勢の人が訪れ、講師やパネリストの話に熱心に耳を傾けていた。
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