石垣島 食物アレルギー対応 団体旅行OTS受け入れ
- 2017年01月11日
- 社会・経済
食物アレルギーに対応した県内旅行を企画する沖縄ツーリスト㈱(那覇市・東良和会長、OTS)は、14日から2泊3日の日程で県外から食物アレルギーを持つファミリー向けの石垣島旅行を初めて行う。県内離島では久米島に次いで2例目。関東圏を中心に重度のアレルギーを持つ家族に加えて添乗員を含む大人13人、幼児などの子ども8人が来島する。旅行者を受け入れる市内の宿泊や観光施設が昨年6月からアレルギーに対応した料理や客室、発症時の対応について準備を進めており、今後はアレルギーに対応した観光商品の創出と受け入れの構築が期待されそうだ。
本島でアレルギー対応旅行を展開するOTSは、本島と差別化した旅行商品の創出に向けて離島での商品化を模索。石垣市内で飲食を提供する宿泊や観光施設などと受け入れの調整を重ねて実現した。
旅行者は東京の羽田発着で石垣島と竹富島を周遊する2泊3日の旅程。宿泊はホテル日航八重山、飲食などの受け入れは同ホテルと石垣リゾート、石垣鍾乳洞、石垣島観光が担当。料理は卵や乳、小麦や大豆などのアレルギー10品目を完全除去。旅行者と事前に相談したアレルギー対応の食事メニューを提供する。
滞在中は専任相談員が帯同するほか、レストランでの誤配防止や宿泊する客室環境の整備、緊急時に備えた県立八重山病院との連携などを確立した。
受け入れに向けて10日午後、㈲石垣島観光内で関係者を交えた最終の説明会を開き、OTSから受け入れを受託するQOLトラベルの栩野浩氏とアレルギー対応アドバイザーの田村磨理氏が説明と講話を行った。
栩野氏は「石垣から各離島にアレルギー対応旅行を広げるきっかけにしたい。今回の受け入れは各施設の自信につながり、可能性が広がる」と期待した。
ホテル日航八重山で専用メニューの考案に携わった和食料理担当の糸数直仁料理長は「アレルギーに対応した専用調味料を調達するなど、全てが初めての経験。喜ばれるように準備したい」と話した。
ツアーを担当するOTS東京支店営業二課の仲原康二課長代理は「今後、アレルギー対応の旅行商品の需要はあり、冬場の観光商品として期待している。アレルギーを持つ家族が安心して旅行できる取り組みを進めたい」と述べた。
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