市長発言に抗議 受け入れ表明撤回を要求
- 2016年12月31日
- 地域・教育
石垣市平得大俣東の市有地と周辺への陸上自衛隊配備計画をめぐり、配備先予定地に近い開南、嵩田、於茂登、川原の4自治公民館の館長ら役員8人が30日午後、川原公民館で会見し、中山義隆市長が「調整がつかなかった」などと公民館側が面談時期を引き延ばししたかのような印象を与える発言をしていることに「年明けで調整していた。こっちに非があるのか。市民に誤解を与える」と強く抗議するとともに、受け入れ表明を撤回した上での面会を要求した。
公民館側は、中山市長が議会で「4公民館の皆さんと会って話を聞きたい。その上で市長としての判断をしたい」と答弁した14日以降の金城弘一総務部長や漢那政弘副市長とのやりとりの経緯を説明。川原の具志堅正館長が「年内は難しいので年明けの早い時期に調整することで納得してもらった。決して4地区が引き延ばしたわけでない」と強調した。
嵩田の川満哲生館長は「こっちに非があるような発言で、責任逃れの言い方だ。会いたい気持ちはあるが、表明を撤回しなければ会う意味がない。やり方が乱暴で大人げない。市民無視のやり方だ。まず公民館に来て謝ってから話し合いのテーブルに着くべきだ」と訴えた。
4公民館の意見を聞かずに表明した市長に対し、於茂登の喜友名朝福館長は「市民をばかにしている。納得がいかない。怒りは頂点に達している」と語気を強め、川原有志の会の入口淳一会長も「順番が逆。民主主義もくそもない。市長は市民ファーストではない。市民離れ、農村離れの市長だ。受け入れ表明は年内ありきだった」と厳しく批判した。
市議会に配備中止を求めて提出した請願が総務財政委員会で継続審議となっている開南の砂川栄秀館長は「委員会では、市長と4地区の面談を考慮して継続審議するとしていたが、市長は面談もしないうちに容認した。継続審議の理由が成り立たない」と首をかしげ、役員からも「市民無視、議会無視だ」との声が上がった。
川原小学校とかわはら幼稚園のPTA会長をしている畠山裕希さんは「4人の子を持つ親として騒音、安全面など不安だ。子どもが自然の中で育っているところに自衛隊施設を造るのは疑問。私たちはここで必死に生き、命をかけて子育てをしている。そんなところに戦争に参加するような自衛隊施設を造ることは許せない」と話した。
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