陸自受け入れ撤回求める 市民連絡会
- 2016年12月29日
- 地域・教育
陸上自衛隊配備受け入れ表明をめぐり、石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会の上原秀政共同代表らが28日午前、市役所で中山義隆市長と初めて面談、配備先周辺4公民の意見を聞かずに表明したことに「約束をほごにする行為だ」と抗議した。中山市長は「日程の調整がつかず、時期が分からない中、いたずらに時間だけがすぎるのは得策ではないと判断した」と説明したが、メンバーから「舌の根も乾かぬうちに前言を翻した。道義にもとる行為。政治家としての資質を疑う」と批判が相次いだ。
連絡会は、開南公民館と川原有志の会の「配備中止を求める請願」が継続審議になっていることにも言及、「議会軽視、市民無視」と指摘、受け入れ表明の撤回を求めた。
中山市長は「請願の委員会では住民からヘリ、道路、騒音、自然環境などについて疑問が出ていたが、市長としては何の回答もできない。受け入れに向けた手続きを認めなければ情報は出てこない。議論を深めるためには了承するしかない。もろ手を挙げているわけではない。市民生活に影響がある場合は調整する」と理解を求めたが、メンバーは「公民館の意見を聞く前に受け入れを表明するのはおかしい」「情報を求めるために受け入れるのはおかしい。空の証文にサインをするようなものだ」「本末転倒。順序が逆だ。自己矛盾。暴挙だ」と反発、平行線をたどった。
要請に同席した於茂登公民館前館長の嶺井善さんは「国と石垣市は対等ではないのか。サインして情報を教えてくださいというのはおかしい。内容を確かめもせず判を押すのか」と不満を漏らし、公民館と市長との面会について「受け入れ表明を撤回しなければ会えないという意見もあり、役員がまとめるのに苦労している」と話した。
面談は約20分。市長はこれまで賛成反対双方の団体の要望などに直接応じてこなかったが、取材に対し「スタンスを示していない中で賛成反対双方に会っていなかったが、今回は表明に対する抗議なので受けた」と説明した。
上原代表は「対応してくれたことは評価する」と述べる一方、「もう逃げるわけにはいかないので、反対派とも話したというポーズではなかったか」と不信感も示した。
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