あすから「花と緑と食のまつり」 実習棟活用し商品多彩

花と緑と食のまつりに向けて準備を進める八重農グリーンライフ科の生徒たち=11月28日午後、同校育林実習棟

花と緑と食のまつりに向けてパパイアの苗を準備するアグリフード科の生徒たち=11月28日午後、バラビドウ農場

花と緑と食のまつりに向けてあぶりテビチを作るフードプロデュース科の生徒たち=2日午前、同校実習棟
三つの実習棟が新しくなってから、生産や加工の幅が広がり、6次産業化に向けた活動が活発化している八重山農林高校(渡久山修校長、生徒302人)。10、11日に開かれる3年に1度の「花と緑と食のまつり」に向けた準備にも実習棟がフルに活用されており、生徒たちは「たくさんの生産物をそろえている。多くの方々に足を運んでほしい」と呼び掛けている。
●グリーンライフ科
グリーンライフ科が主に使用している育林実習棟は、以前なかった木材乾燥室ができたことで、材料の確保がしやすくなった。
同科は於茂登岳の麓にある同校の演習林からリュウキュウマツなどを切り出して加工しているが、これまではそれを保管する場所がなかった。乾燥室では一定の温度で木材を管理でき、ストックして数年後に使用することなども可能になったという。
まつりに向けて同科はベンチやガーデンテーブル、飾り台などを製作。2年生の前島邦栄(くにとも)君(17)は「ほかの所には売っていない。オリジナル性を見てほしい」と自信をのぞかせる。
●アグリフード科
アグリフード科が使用しているバラビドウ農場実習棟は、同農場で採れる大豆や麦、芋、稲などの作物や、島バナナ、シークヮーサー、マンゴーなどの熱帯果樹を洗浄できるようになった。建物に断熱材が入り、風通しがよくなったことで、農作物が腐ることなどもなくなったという。
同まつりで販売するパパイアの苗をポットに移し替える作業に汗を流した2年生の宇根底舞さん(同)は「スーパーなどで野菜を買うと高いが、八重農の野菜は財布に優しく、安全で新鮮。大勢の方に来て買ってもらいたい」とPR。
●フードプロデュース科
フードプロデュース科が主に活用している実習棟には、牛や豚などの解体で骨まで切れるバンドソーやチキンロースター、蒸気回転鍋など、さまざまな機械が入って大型化され、加工の幅がぐんと広がった。これまで一つ一つ手作業だったハンバーグの成形も機械でできるようになり、時間も短縮。さらに冷凍庫が6畳から約24畳と4倍になり、保存できる量も増えた。
同科はまつりでハンバーグやスーチカー、あぶりテビチなどを販売する。3年生の石垣州麻君(18)は「先輩たちが八重農ブランドを作ってくれた。今回も自分たちがおいしい商品を作っているので、たくさんの人に来て味わってもらいたい」と来場を呼び掛けている。
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