西表島の外来種対策を WG会合
【西表】国が目指している世界自然遺産登録に向けた取り組みで、西表島を含む各候補地の管理計画案などに助言を行う科学委員会の琉球ワーキンググループ(WG)会合が2日午後、中野わいわいホールで開かれた。竹富町で初めて開かれ、大学教授らで構成する委員8人が意見を交わした。委員たちは、外来種対策や各候補地で実施するモニタリングの手法を同案の中で具体化するよう環境省に求めた。
世界自然遺産登録に関しては、西表島、沖縄本島北部、奄美大島、徳之島の4地域を候補地として、ユネスコ世界遺産センターへの推薦書提出に向けた作業が進んでおり、今後は、2017年2月1日までに推薦書を提出し、18年夏ごろには可否が決定する。
同委員会は、国や関係行政機関に対して各候補地の自然環境の適正な保全管理に助言を行う役割を持ち、WGは、同委員会が地域単位で設置している。同案は、自然環境の保全・管理を適切に行うための方針を定めるもの。
同案に関し、委員たちは「四つの地域以外の島々の価値も認めながら、全体として守っていく仕組みづくりが必要」「登録されたあとは多くの観光客がきて、維持管理が地域の負担になることが懸念される」など、意見を述べながら環境省に対応を求めた。
会合に先立ち、竹富町の前鹿川健一副町長は「西表にはイリオモテヤマネコをはじめとする希少価値の高い動植物がいる。世界、人類の貴重な財産として登録されることを町民も切望している。私ども地元の行政も、国や県、委員の指導助言を頂きながら積極的に取り組んでいきたい」とあいさつした。
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