サンゴの白化率97% 高海水温影響で進行
- 2016年11月10日
- 自然・科学
石西礁
環境省那覇自然環境事務所が9、10月にかけ西表石垣国立公園の石西礁湖海域でサンゴの白化現象について調査した結果、平均白化率が97%に上り、前回調査時(7、8月)の89.6%から、白化現象が進行していることが確認された。全体が死んだ群体の割合が56.7%(前回5.4%)と、調査地点の半数以上が壊滅状態となっている。同事務所は、9月上旬まで継続した高海水温の影響で白化現象が進行したとみている。今後、全体が完全に白化している群体の多くが、全体が死んだ群体に移行することが予想される。
調査は9月29日から10月4日にかけ同海域35地点で、シュノーケルで15分間遊泳しながら観察する「スポットチェック法」で実施。その結果、少しでも白化現象がみられる群体が占める割合97%のうち、「全体が死んだ群体56.7%」「全体が完全に白化している群体23.1%」「一部が白化や死んだ群体の割合が17.2%」となった。
前回の調査時点で大きな割合を占めていた「一部白化や死んだ群体」「全体が完全に白化の群体」が「全体が完全に白化の群体」「全体が死んだ群体」へと進行した。
同省では、今後も11月から12月ごろに調査を実施し、白化状況を確認する予定。調査したデータを、年度末の石西礁湖自然再生協議会で共有し、今後の対応に生かしていく。
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