保育士養成へ教育機関 来年4月開校
石垣市(中山義隆市長)は7日、待機児童を解消して子育て支援の質の向上を図るため、学校法人大庭学園(大庭憲理事長)=那覇市=と保育士養成課程開設に関する基本協定を締結した。同学園によると、県内で初めての取り組み。市には高等教育機関がなく、島外に出なくてはならなかったが、開設により、2年間の通信教育で保育士と幼稚園教諭免許の資格取得が可能になる。2017年4月からの開校となっており、中山市長は「ぜひ多くの皆さんに応募していただき、地元で保育業務に就いてほしい」と呼び掛けている。
市離島保育士確保総合対策事業の一環。市によると、16年4月時点の待機児童数は147人。18年4月には保育を必要とする子どもの数が2200人に達する見込みで、保育士確保が喫緊の課題となっている。
17年4月から開校する同学園の沖縄福祉保育専門学校(島袋妙子校長)石垣校は、豊岡短期大学通信教育部こども学科=兵庫県豊岡市=の学習サポート校となっており、保育士と幼稚園教諭免許のほかに短期大学士の資格も取得可能。
原則として同校で保育士資格と幼稚園教諭免許を取得後、3年間、市内で勤務することが必要。定員は25人。
場所は石垣市IT支援センター内と、ピアノ実習などができる公設市場3階を計画。時間は平日が午後7時から同10時半、休日は午前9時から午後5時を予定している。
同事業の継続については、運用状況を見ながら調整することにしている。
学費は同専門学校と同水準程度を想定。島袋校長によると、2年間で約146万円。保育士養成施設に通う学生に対する修学資金の一部貸付事業などがあり、市は「活用してほしい」と呼び掛けている。
大庭理事長は「石垣島で先生を目指してほしい。微力ながらサポートしていきたい」、島袋校長は「離島初の取り組み。ぜひ多くの方々に関心を持っていただきたい」と話した。
同校は、18日午後7時から市中央運動公園野球場会議室、19日午前10時から市役所会議室で説明会を開く。受講に関する問い合わせは同校(098—868—5796)、貸付事業などに関する問い合わせは市児童家庭課(82—1704)。
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