八重山諸島のニュース・石垣島・竹富島・西表島・新城島・小浜島・鳩間島・黒島・波照間島・与那国島

エントリー

県立博物館で日本民藝館80周年「沖縄の工芸…

 県立博物館で日本民藝館80周年「沖縄の工芸—柳宗悦と昭和10年代の沖縄展」を見てきた。実用性の中に美しさを見いだす「用の美」である▼同館所蔵コレクションのうち、陶器や染織などの工芸資料と、当時の暮らしがうかがえる写真200点が展示された。柳が「美の宝庫」とたたえた戦前沖縄の豊かな世界だ▼この夏、子らと小浜藍の藍建てに向き合った。本土は蓼(たで)藍、沖縄には琉球藍があるが、小浜は和名ナンバンコマツナギを使う。通称インド藍。古代エジプトに源流を持つ。それがなぜ小浜島に根付いたか▼藍を収穫し容器に浸す。一昼夜置いて撹拌。黄色の液が紺色に変わる。数日置くと色素が沈殿し、上澄み液を捨て泥状の藍玉を濃縮してゆく。時を経て藍が深く、美しく熟成した時「藍が生まれた」と喜ぶ▼その藍で黒に近いほど糸が深く染められ、人々の祭り衣装に仕立てられる。旧盆、結願祭などの民俗行事が国の重要無形民俗文化財に指定されたのは2007年。女性たちの手仕事「用の美」があって、初めて成り立つ祭りと暮らしの風景▼今ならまだ間に合う。技が息づいているうちに、一人でも多く手仕事に関わる人たちを増やさねば。糸を紡ぎ、染めて織る。気の遠くなるような長い工程で、それぞれができることを担おう。そう思った。(慶田盛伸)

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社八重山毎日新聞は一切の責任を負いません。

関連するニュース

  • 関連するニュースはありません。

ページ移動

キーワード検索フォーム