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読者が知りたい情報を

第69回新聞週間

 ■新聞の役割

 「第69回新聞週間」が15日から始まっている。代表標語は「新聞を 開くその手で ひらく未来」。津市の17歳の高校生の作品だ。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたことを受け、自分も来年から責任ある1票を投じたいとの思いを込めたという。必要な情報を提供し、若者の無限の可能性を後押しするのも新聞の役目だ。 

 おびただしい量の情報が飛び交う社会の中で、読者の知る権利に応えるためには何が真実で何が必要なのか、的確で迅速な判断が求められる。読者が何を知りたがっているのか。伝えたい情報と知りたがっている情報に差異はないのか、検証し、より求められる情報を分かりやすく伝える努力が必要だろう。

 ただ、ネット社会の進展で新聞を取り巻く環境は厳しさを増している。日本新聞協会の調査で新聞の普及率は全国平均で1世帯当たり0.80部。2000年が1.13部だっただけに15年間で2割以上減っている。沖縄県は0.59部と6割を切り、鹿児島県に次ぐ低い普及率だ。その現実も受け止め、より読者に必要とされる新聞を目指したい。

 ■地域に根ざす

 本社の社是は「視野は世界 視点は郷土」。世界に通ずる広い視野と足元を深く見る視点で、郷土に根ざし、密着した報道姿勢が求められる。それができているのか。ややもすれば中央紙的な感覚で、小さな記事を切り捨てていないか、書き手側の一方的な価値判断で読む側に記事を押し付けていないか、いま一度、原点に立ち返り、その姿勢を確認したい。

 読者の記事に対する価値観は多様だ。たとえ小さな記事であっても当事者にとってはトップ記事だ。その逆もあるだろう。個々の多様な価値観にすべて応えることは難しい。だが、それに応える努力はすべきだ。その結果が、読み手と書き手の距離を縮め、より読者目線の記事となろう。地方紙の大きな役目だ。

 ■知る権利に応える

 国民の知る権利は民主主義社会を支える普遍の原理。この権利は、言論・表現の自由のもと、高い倫理意識を備え、あらゆる権力から独立したメディアが存在して初めて保障される。

 読者の知る権利に応えるには、権力に屈しない断固たる姿勢と、真実を追究する強い意志が必要だ。また、読者の信頼を得るためにはより正確で公正な報道が求められる。

 だが、近年、読者の知る権利、報道の自由が脅かされている。2013年の特定秘密保護法制定に加え、自民党所属国会議員の勉強会の場で安全保障関連法に批判的な報道に対し圧力発言が相次いだ。

 県内では普天間基地の辺野古移設をめぐり国と県が対立。建設現場では反対する住民らと国側の関係者らが対峙(たいじ)。関係する現場では、取材記者が機動隊により拘束される事態も起きている。明らかな取材妨害で、許されるべきではない。

 郡内でも与那国町に続き石垣市でも陸自基地配備計画が示された。住民が賛否に割れ、この島の将来を左右しかねない重要な岐路を迎えている。28日には中山義隆市長が賛成、反対、双方の住民の意見を聞く「公聴会」が計画され、住民投票を模索する動きもある。島にとって基地が本当に必要なのか。島の経済、住民生活に影響はないのか。住民が正しく判断ができるよう、必要で、分かりやすい情報の提供が求められる。

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