集落の無病息災を願う ミーラク行列や多彩な芸能奉納
- 2016年07月26日
- 芸能・文化
黒島の豊年祭
【黒島】ことしの豊作に感謝し、来年世(ヤイネユー)の五穀豊穣(ほうじょう)や各集落の無病息災を願う黒島公民館(玉代勢肇館長)の豊年祭が24日、宮里海岸で行われた。午前と午後に集落対抗で行うパーレー(爬龍船)競漕(きょうそう)は宮里村と東筋村がそれぞれ勝利した。「ミーラク」(ミルク)行列や多彩な芸能が次々と奉納され、最後は豊穣への願い「ユー」が詰まった船を陸上に引き揚げる「ユー揚げ」を行い、会場は地域住民や観光客など大勢の人で活気にあふれた。
パーレー競漕は、ウーニ(走り手)が浜辺にいる長老から激励を受ける「杯取らし」を行ったあと、走って爬龍船に乗り込み、沖にあるデイゴで作った「フキ」を取って折り返してくる競漕。フキを取って戻った後はウーニが爬龍船から飛び出し浅瀬を長老の元へ全力疾走し、先に着いた方が勝ちとなる。
ウーニは、各村から選抜された花形。午前の競漕で勝利した宮里村は3年連続の勝利となり、ウーニを務めた亀田和成さん(36)は「こぎ手の息が合っていた」と勝因を語り、「会場は人工物がなく、八重山で一番美しい豊年祭。この環境で今後も続けていければ」と話した。
「ユー揚げ」では、集落の青年たちが爬龍船を担ぎながら「ヘンザユイサ」という掛け声とともに陸上へと引き揚げた。
午前には、宮里村と仲本村の爬龍船で海上から両村の御嶽に向かい、ことしの豊作に感謝する「朝漕い」(アサクイ)があり、玉代勢館長のあいさつなどと続いた。午後の奉納舞踊は「ミーラク」や「ハディクマイ」が次々と披露された。
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