恒久平和へ鎮魂の祈り 各地で戦没者を追悼
- 2016年06月24日
- 地域・教育
「慰霊の日」の23日、県内各地では追悼の行事があり、参列した人たちが先の大戦で犠牲となったすべての戦没者の冥福を祈り、恒久平和を願った。正午の吹鳴を合図に郡内も鎮魂の祈りに包まれた。戦後71年。年々少なくなる戦争体験者は「語り継がなければ」との思いを強くし、戦後生まれの人たちは「受け継いでいく」と誓った。このうち石垣市主催の全戦没者追悼式・平和祈念式は午後4時からバンナ公園入り口の八重守之塔で営まれ、各団体や小中高生の代表らが参列。中山義隆市長は「私たちは貴重な戦争体験談や資料を通して、戦争の悲惨さを風化させず語り継いでいかなければならない」などと平和宣言を行った。
市が主催した平和を考える作文コンクールで最優秀賞に選ばれた中学の部の祖納大樹君(大浜中3年)と、高校の部の野原心さん(八重農3年)が作文を発表。
祖納君は「平和な社会をつくっていくために僕にできること。それは今、自分のいる場所から勇気の一歩を踏み出すこと」、八重山平和祈念館の平和ガイドとして活動する野原さんは「小中学生を対象にガイドを務めたり、関心の薄い若い世代の人たちの本音を聞いたり、討論会を企画したりするなど、平和をつなぐ活動に積極的に取り組んでいくことが、今の私にできることだ」と朗読した。
県遺族連合会八重山支部の冨里正通支部長はあいさつで「体験者はこの世を去っていくが、指をくわえているだけではダメ。戦争の悲惨さを、新しい時代を担う若者に語り継がなければならない」と強調した。
式では各団体の代表が献花、一般参列者らが焼香を行った。冒頭で不白流県支部八重山の「御供茶」、「平和の歌声」もあった。
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