米軍飛行士の冥福祈る 「石垣島事件」15回目の慰霊祭
- 2016年04月16日
- 地域・教育
太平洋戦争中、日本海軍の爆撃を受けた米軍機が石垣島に不時着し、乗っていた米軍飛行士3人が殺害された「石垣島事件」の慰霊祭が15日、富崎にある米軍飛行士慰霊碑前で行われ、慰霊碑建立期成会(識名信用会長)の会員らが3人の冥福を祈った。
慰霊碑は2001年8月15日に建立され、慰霊祭はことしで15回目。
石垣島事件について本にしたいと取材に訪れたエルドリッジ研究所(北谷町)のロバート・D・エルドリッジ代表(48)も参列。「慰霊祭は日米友好の象徴。天国の3人に皆さんの気持ちは伝わっていると思う。彼らの代わりにお礼を申し上げたい」と感謝した。
識名安信期成会長代行は「(捕虜の虐待を禁止する)ジュネーブ条約を無視されて命を絶たれた3人の御霊に哀悼の誠をささげたい。事件をしっかり語り継いでいかなければならない」と話した。
慰霊祭で参列者は米国歌の演奏を聴いた後、黙とうをささげ、献花を行った。
【石垣島事件】1945年4月15日午前、石垣島に襲来した米軍機1機が日本海軍の爆撃を受けて不時着。飛行士のティポ中尉、タグル兵曹、ロイド兵曹はパラシュートで大浜沖合に落下、日本軍の捕虜となったが、同日夜に処刑された。ティポ中尉とタグル兵曹は軍刀で斬首、ロイド兵曹は銃剣で刺殺された。
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