7月に動植物の名簿作成 竹富町
世界自然遺産登録に向けて、竹富町の野生動植物の保護規制を強化する町自然環境保護条例の改正について話し合っている町自然保護審議会(会長・横田昌嗣琉球大学理学部教授、委員15人)の第3回審議会が24日午後、大浜信泉記念館多目的ホールで開かれ、特定希少野生動植物や指定外来生物の選定基準などについて意見を交わした。審議会では7月上旬ごろまでに選定種のリストと条例改正案をまとめることにしており、町は7月中旬から8月中旬にかけて住民説明会とパブリックコメントを実施し、9月定例町議会に改正案を上程する方針。
審議会では、各島で動植物の生息状況が異なることから、特定希少野生動植物の選定について「特定の島では少ない種が、町全体としては少なくない場合はどうすべきか」などの意見があり、各島で希少な種は「希少野生動植物」とし、町全体で希少な種は「特定希少野生動植物」と区分する提案があった。
指定外来生物については、環境省のレッドリストや県の沖縄と自然のレッドデータブックなどを参考に選定していく考え。
副会長を務める環境省自然公園指導員の森本孝房氏は「生態系だけでなく、農業など人の生活にも影響のある外来生物についても考慮してもらいたい」と述べた。
横田会長は「さまざまな課題や住民の意見もある。住民の意見を聞きながら自然保護条例として対応できるものと他の所管で扱うべきものとを考え、改正に向けて取り組んでいきたい」と話した。
条例が改正された場合の監視体制の確立や地域住民、観光客への周知徹底を求める意見もあった。
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