「国立自然史博物館を八重山へ」 那覇
【那覇】自然環境を総合的に研究する拠点となる国内初の「国立自然史博物館」を八重山圏域に誘致しようと、民間の有志らがプロジェクトチーム(PROJECT.y)を昨年12月に結成し、活動を展開している。14日には、共同代表の与那覇朝樹氏らメンバー5人が、那覇市の県立博物館・美術館講堂で開かれた県内誘致の第2回シンポジウムに参加し、学者らの提言などから生物の多様性が豊富な八重山圏域に同博物館の設置が最適であることを確認した。
メンバーは前日の13日、那覇市内で関係者と第3回国立自然史博物館シンポジウムのキックオフミーティングを行い、2016年5月21日か6月4日のいずれかに、石垣市民会館で八重山圏域への誘致に向けた1000人規模の講演会を開催する方向で取り組むことを決めた。
八重山圏域への誘致は、与那覇共同代表ら有志が日本学術会議がまとめた同博物館を東北と沖縄に設置する構想を受けて、シンポジウムへの参加、琉球大学との意見交換を行うなど活動してきた。
行政もこれに応え、石垣市議会9月定例会で中山義隆市長は「行政もタイアップし、あらゆるルートを通じて誘致に取り組みたい」と答弁し、官民が結束する態勢が整いつつある。有志らは、誘致することで八重山の新たな観光スポット、さらには国際研究の拠点、地域の教育機関としての機能からの人材育成など多方面での効果を期待している。
2回目の今回のシンポは「沖縄に国立自然史博物館を!~次世代の博物館像を求めて~」と題して開催。第1部は大学教授らの講演、第2部では琉球大学の大城肇学長ら研究者5人でパネルディスカッションを行い、同博物館の県内設置の有効性が強調された。
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