ムシャーマで先祖供養 波照間で伝統の旧盆行事
【波照間】先祖供養と住民の無病息災を祈願する伝統行事「ムシャーマ」が旧盆中日の27日、島を挙げて行われた。ミチサネー(仮装行列)や14年ぶりに演じられた玉踊り、ボー(棒)、テーク(太鼓)などの伝統芸能が披露され、島最大の旧盆恒例の行事に島外から訪れた多くの郷友や観光客らが酔いしれた。
西組、東組、前組の順に総勢300人以上によるミチサネーは午前9時15分にムシャーマ公園をスタート。子や孫を伴ったミルクを先頭に、各組が多彩な演舞をしながら公民館まで練り歩いた。
公民館前広場では、ボー(棒)、テーク(太鼓)を披露した後、3組全員が輪になり、先祖に感謝し供養するニンブジャー(念仏踊り)を繰り広げた。
午後の舞台芸能では踊り手がなく、2001年から途絶えていた「玉踊り」が14年ぶりに演じられた。何かと理由をつけて畑仕事を怠けようとする西組と東組の狂言「一番コンギ」では、会場の笑いを誘い、女性たちの「松竹梅」などの踊りが舞台に花を添えた。
また、東組の集団演舞「コームッサ」や各組による勇壮な獅子舞が会場の見物客を楽しませた。
石垣島在住の郷友の一人、50代男性は「ムシャーマに参加すると、元気をもらえる」と話した。石垣島でムシャーマ行事を聞き、予定を変更して波照間島を訪れた20代の観光客の男性は「独特の伝統芸能を間近で見られて楽しかった」と顔をほころばせた。
東迎一博公民館長は「台風15号の影響が心配されたが、郷友や観光客など大勢の人々が詰めかけてくれた。ムシャーマを通して住民の絆を強めていきたい」とうれしそうに話していた。
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