駐屯施設建築を発注 沖縄防衛局
今後、レーダー基地も
与那国島での陸上自衛隊沿岸監視部隊の配備計画で、南牧場で敷地造成工事を行っている防衛省沖縄防衛局は25日までに、庁舎や隊舎など駐屯地にかかる総額87億100万円の建築工事3件を発注した。一部はすでに着工しており、現在行われている敷地造成工事の終了後に工事を本格化させる。今後、駐屯地の外観があらわになってくる。同省は2016年3月末までに施設を完成させ、150人規模の部隊員を配置する計画だ。
駐屯地の整備では庁舎(延べ面積2259平方㍍)、食厨・厚生施設・隊舎(同1346平方㍍)、隊舎(同3143平方㍍)、整備場(同382平方㍍)、局舎(577平方㍍)、受電所、スタンドなどを計画。久部良、祖納両地区には監視施設と鉄塔を建設する。
今後は久部良地区でレーダー基地建設、祖納地区で通信施設も予定されている。レーダー基地については、電磁波による健康被害があるとして、反対派グループが工事差し止め訴訟を提起する構えをみせている。
同局によると、今回の庁舎などの建設工事は昨年7~8月にかけて一般競争入札を公告したが、人材確保や資材運搬が困難などとして応じる業者がなく、不成立となっていた。条件を見直すなどして今月に入札を実施、落札業者が決まった。
今後、与那国島には建築資材などが搬入されることになる。発注時期がずれ込んだものの、今月20日から与那国ー石垣ー那覇で運航している崎原海運㈱の新貨物船「陽光丸」は、以前の協栄丸の約2・7倍の積載能力を備えており、同社与那国取次所は「資材を運べる量が増えるので、基地建設もピッチが上がるのではないか」と話している。
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