14/15年期目標は8万㌧ 石垣島製糖
2013/14年期のサトウキビ原料生産量で3年ぶりに7万㌧台を記録した石垣島製糖(加納成浩社長)は14/15年期の目標を8万㌧に設定し、大浜公民館で28日開催した原料委員会で、目標達成に向けた株出し技術を向上させるよう協力を求めた。引き続き石垣市さとうきび生産振興対策室が開催した講演会で、県農業研究センターの大城良計主任技師は「春植え・株出しはリスクが大きい。夏植え・株出しのほうがもうかるのではないか」と提案した。
13/14年期のサトウキビの全収穫面積は1306㌶で夏植え56.2%、春植え11.4%、株出し32.4%の割合。全体の生産量は7万㌧を上回ったが、10㌃当たりの単位収量は5474㌔にとどまっている。
サトウキビの増産に向け、県は毎年収穫ができる「春植え・株出し」の体系を推奨しているが、大城氏は「春植え・株出しは台風や干ばつなど気象災害に弱く、低温期の植え付けで発芽不良などが生じやすい」とリスクを指摘。「夏植え・株出しのほうが安定して収穫できるのではないかと考えている」と薦めた。
原料委員会には、島内44地区の原料委員が出席し、加納社長は「効率的な肥培管理を行って各地区で単位収量が増えれば8万㌧は可能と思う」と述べた。大城技師は、株出しの肥培管理について、早めに肥料を入れるようアドバイスした。
石垣市はサトウキビの生産振興計画で8万5000㌧を目標に設定しており、岩下幸司農水部長は原料委員会で「サトウキビ産業全体の健全な原料生産量は10万㌧だと考えられる」とし、高性能農業機械の導入、病害虫防除対策、株だし栽培の推進を展開すると説明した。
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