明和大津波での支援に感謝 多良間村が碑を建立
- 2014年03月25日
- 地域・教育
1771年の明和の大津波で多くの人命が奪われ、集落が全滅した多良間村に対し、食糧の提供や村民の受け入れなどの支援を行った石垣島の人々への恩を刻もうと、同村はこのほど、石垣市中央運動公園に「感謝の碑」を建立し、その除幕式が23日夕行われた。
多良間島は明和の大津波と2度にわたる暴風で大被害を受け、飢餓状況に陥ったことから、約200人余りの住民が食料を求めて石垣島へ渡った。当時は石垣島の人々も大きな被害を受けていたが、多良間の人々を手厚く保護して食糧支援などを行ったという。
同碑は、多良間村制施行百周年記念事業の一環として2月20日に建立された。
除幕式には、同村の伊良皆光夫村長や村民、石垣在住の多良間出身者ら約50人が出席。伊良皆村長と中山義隆石垣市長が碑を除幕すると、温かい拍手が起こった。
伊良皆村長は「この感謝の碑は、村民や郷友会からの感謝を表したもの。受けた恩を石に記し、石垣への感謝の心を末代まで続かせたい」とあいさつ。
その後、市内ホテルで記念式典があり、伊良皆村長が中山市長に碑文の目録と感謝状を贈呈した。
中山市長は「10年ぶりに多良間と石垣を結ぶ航空路線の再開の動きもある。共に感謝の気持ちを忘れずに今後も交流をはぐくみたい」とあいさつした。
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