生活に密着した質疑 竹富町青年議会
2013年度竹富町青年議会が8日、開かれ、町内の青年会など12団体の代表者が議員として一般質問形式で町執行部と質疑を交わした後、青年議会宣言を全会一致で可決した。質疑では柔軟な保育所運営を求める意見やごみ問題など生活に密着した課題をはじめ、町役場移転や住民投票の実施、副町長不在に伴う町制運営など厳しい指摘も相次いだ。
同議会は町制施行65周年記念事業の一環として、青年が行政やまちづくりに関心を持ち、人材育成を図ることが目的。仲里一也氏(上原)が議長、登野盛龍氏(波照間)が副議長を務めた。
質疑では保育所の運営時間や給食について「保育料を多少上げても保育時間の延長や給食を実施してほしい」(大浜一将氏)、「保育料と給食の無料化を」(竹本真之氏)と意見が相次ぎ、加原恵子介護福祉課長は「全体のニーズ調査を行い問題解決に持っていきたい」と答えた。
役場移転と住民投票については宮喜一、高野泰弘、嘉本祥司、仲里氏が取り上げ、このうち嘉本氏は「西表島の本庁舎と石垣支所は立派なものでなくても良いのではないか。各島の出張所やネットワークの充実に予算を費やしてほしい」と要望。
川満町長は「各島に出張所を置き、職員を配置するには人件費がかかるため、各種課題解決に予算をまわせなくなる。合理性でどうしても支所は必要となるが、今後とも協議していきたい」と答えた。
また、役場移転の議会の同意について「現在はなかなか難しい状況」という答えに高野氏は「議会とあまりうまくいっていないような発言もあり、問題かと思う。副町長も議会が否決したということなので、適正にあるべき町の姿に戻してほしい」と求めた。
このほか、離島ターミナル内へのクリーニング店誘致(宮喜氏)や町が実施している各種イベントを地域青年会に委託・タイアップする提案(登野盛氏)もあり、勝連松一企画財政課長は「前向きに検討させてほしい」と述べ、実現化に向けて調整していく考えを示した。
質疑終了後には「郷土を愛する町の青年が一体となって魅力ある島々、活力ある地域に向けたまちづくりに取り組む」とする町青年議会宣言を採択。終了後に議長を務めた仲里氏は「まちづくりについて意見を交わす良い機会となった。もう少し時間を取って討論できるように毎年実施してほしい」と感想を話した。
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