小型コウモリに影響なし 航空機騒音や振動
第9回新石垣空港小型コウモリ類検討委員会(委員長・東清二琉球大学名誉教授)が6日午後、八重山合同庁舎2階大会議室であり、県が実施した2012年度モニタリング調査の結果を報告。航空機の離着陸に伴う騒音や振動による小型コウモリの挙動について「航空機の離着陸で変化はなかった」とした。
コウモリの挙動調査は今年3月19、20日(午前7時~正午ごろ)に洞窟2カ所で行われ、騒音レベルは洞窟内を流れる水の音や天井からの水滴の音が断続的にあり、ほぼ一定だったことから、航空機の離着陸に伴う騒音レベルの変化はなかったとしている。
震動レベルでは、航空機の発着時にレベルの増加が見られたが、測定器の定量下限値の前後であったことから、小型コウモリ類への影響は小さいと考えられている。
また、航空機運航前後におけるコウモリの羽ばたきや飛翔にも変化はほとんど見られなかった。
コウモリの総個体数(出産・ほ育期)は、ヤエヤマコキクガシラコウモリが1568個体で、工事前の過年度調査(02~06年度)の個体数(1262~1751個体)と比較すると「経年変動の範囲内であったことから、工事前と同様な生息状況とみられる」とした。
カグラコウモリの総個体数は232個体で、5洞窟のうち、C洞窟での生息は確認されなかった。リュウキュウユビナガコウモリの総個体数は140個体で、これまでの調査同様、A洞窟のみで確認された。
コウモリの確認数の変動について委員からは「コウモリには冬眠期があるため、寒い場所を求めて移動していることが考えられる」「年ごとに気温の変化もあり、それも影響しているのではないか」との意見があった。
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