ヤギの人工授精師本島で免許取得が可能 畜産農家ら8人合格
- 2013年04月27日
- 社会・経済
「おきなわ山羊」ブランド化へ
【那覇】県内初となるヤギの人工授精師養成講習会が昨年、県畜産研究センターで行われ、本島の畜産農家ら8人が人工授精師免許を取得した。26日に県庁で行われた県農林水産部の定例記者懇談会で報告された。県内は全国のヤギ飼養頭数の約6割を占めており、同講習会は県独自の事業として実施。県は取り組みを八重山を含む県全域に広げていきたい考えだ。
これまでヤギの人工授精師養成は、乳用ヤギが盛んな長野県で国が実施していた。沖縄は肉用ヤギが主流で、全国に占める飼養頭数も高いことから昨年度に「おきなわヤギ飼養・流通消費促進事業」で講習会を開催した。
事業は、効果的な繁殖方法の研究、肉質調査、消費の流通を促すもので、肉質の改善とともに地産地消を促進させて県内自給率の向上を目指している。
県内のヤギは、ペット感覚で飼育されていることも多く、自然交配で雑種化が進んでいる。県は肉質が良い南アフリカ原産の肉用山羊「ボア種」と成体が大きい県内の交雑ヤギを交配させたヤギを「おきなわヤギ」としてブランド化し、新たな畜産品目に確立させるとともに拠点産地を形成したい考えだ。
人工授精は、免許の提示が義務付けられており、更新などはない。従来は長野県でしか取得できなかったが、今回の事業で県が認定機関となり、本島で免許取得が可能になった。県は本年度も講習会を開催する方針で今後、希望調査を行う。
2011年の県内のヤギ飼養状況は、飼養戸数が1420戸、頭数が8656頭。うち、八重山は飼養戸数が128戸、頭数が898頭。山城毅農林水産部長は「八重山の畜産農家もぜひ参加してほしい。われわれも呼び掛けていきたい」と話していた。
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