名古屋からタイマイ30匹 黒島で放流、野生復帰調査へ
- 2013年04月26日
- 自然・科学
ウミガメの施設内繁殖の研究で知られる名古屋港水族館(祖一誠館長)で産卵・ふ化したタイマイ30匹が25日午後、全日本空輸(ANA)の直行便で中部空港から南の島石垣空港に到着した。ゴールデンウイーク期間中には、竹富町黒島で放流が行われる。
同水族館と黒島の日本ウミガメ協議会附属黒島研究所(若月元樹所長)では、「タイマイ野生復帰プロジェクト」の一環として、施設内で産卵・ふ化し、育てられたタイマイが、野生に復帰できるかなどを調査するため、2011年から放流事業を行っている。
これまでは那覇経由で旧空港に到着していたが、新空港開港に伴い、中部空港との直行便が就航。移動時間の短縮や積み替えがないことで、タイマイへの負担が軽減された。
同水族館ウミガメ担当飼育員の岡本仁さんは「元気に野生に戻ってほしい」と話した。
今回は、名古屋から搬入した3歳の10匹と昨年8月にふ化した20匹が放流されることになっており、27日には人工衛星で行動を追跡するために発信機を装着したタイマイ2匹を放流する。
石垣港離島ターミナルでは歓迎式が行われ、タイマイの説明や記念撮影が行われた。
若月所長は「直行便が就航したことで、生きたサンプルを大学や研究所に迅速に提供できるなど、いろんな施設との連携がしやすくなる」と述べた。
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