46人の登記簿差し押さえ 石垣島土地改良区
賦課金高額滞納で処分
口蹄疫対策で消石灰2袋配布へ
石垣島土地改良区(大浜長照理事長)は2日午後、改良区会議室で理事会を開き、口蹄(こうてい)疫侵入防止対策として島内の全畜産農家に対し消石灰2袋を無償配布することを決めた。また、賦課金の高額滞納者46人に対する滞納処分として5月14日付で登記簿差し押さえを実施。他に44人の差し押さえを準備していることが報告された。消石灰は早めに準備し、同改良区事務所で配布する方針。
消石灰配布について大浜理事長は「口蹄疫が侵入すると、八重山の産業が崩壊する。組合員の中にも畜産農家がたくさんおり、土地改良区としてもできる限りの支援をすべきだ」と述べた。
また、「消石灰を配布することで、農家の危機意識を高めることもできる」とした。
配布数については「十分な量をまかないと効果が薄い」として、農家1戸当たり2袋(1袋20キロ)の配布を決めた。
大浜理事長は「空港や港の出入り口が消毒されていない」として、行政の対応の遅れを指摘した。
一方、賦課金滞納者に対する滞納処分は、理事会で処分を決定した高額や長期滞納者197人のうち、90人について去る4月12日までに県知事から滞納処分認可を受けた。
この後、対象農家に対し差し押さえ予告書を送付した上で、最初に処分認可を受けた46人について14日付で土地登記簿の差し押さえを完了。残り44人についても差し押さえの準備を進めている。
知事の処分認可を受けていない残りの農家についても現在、認可申請の準備を進めており、今後は一般の滞納者に対しても滞納認可申請を進める方針。
また、差し押さえ予告書を送付したことで、今年4月に1300万円の大口支払いがあったほか、5月までに46人から136万円の支払いがあったという。
このほか、特別賦課金の徴収額が08年度の8200万円から09年度には1億887万円に約2600万円増えたことも報告された。
改良区の賦課金滞納額は09年8月末現在、総額14億8259万円となっている。
口蹄疫対策で消石灰2袋配布へ
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