竹富リゾートで住民監査請求 水道給水協定の無効求め
- 2009年06月20日
- 政治・行政
「市との分水協定に違反」と
竹富町と竹富島で大型リゾート施設を計画している南星観光(株)との間で08年6月20日に締結された上水道給水協定書の無効を求め、竹富島在住の会社役員の男性が18日、町監査委員(前鹿川徹代表監査、2人)に住民監査請求したことが19日、分かった。
石垣市と竹富町は、1日平均給水量400立方メートル、1日最大給水量500平方メートルの分水協定を結び、石垣市から竹富島に海底送水で送水。町建設課によると08年度の同島での水道の使用状況は1日平均186立方メートル、1日最大244立方メートルとなっている。
町と同観光との間で締結された上水道給水協定は、給水面積6.7ヘクタール、給水人口200人以下、1日給水量100立方メートル程度。このほかに▽地域住民への給水を最優先する▽植栽などへのかん水は認めない▽石垣市との分水協定の範囲内で竹富島住民への給水に支障がない範囲内で給水する、などの取り決めがある。協定書締結に当たり市水道部との事前協議は行われていない。
同男性は住民監査請求で、同給水協定が竹富島住民への水道水供給を目的とした分水協定に違反し、さらに、当時の竹富公民館の同意も得られていないことを指摘。「住民生活用水の半分の量を大型リゾート施設に送水されることは竹富島住民の生活に影響を与えることが予想される」として、同給水協定の無効を求めている。
この問題は、去る6月定例市議会の一般質問で取り上げられ、大浜長照市長も「相談があってもよかった。遺憾に思う」と不快感を示している。
町建設課の野底忠課長は「水道法で需要者から申し込みがあった場合は正当な理由がなければ拒めない」とした上で「将来的に集落の拡大を見込んで100トンの余裕がある。石垣市との分水協定範囲内の給水で影響が出ないと判断し、石垣市との事前協議はしていない」と述べた。
市議会で指摘されたことで「県の指導を受け、上司と相談したうえで対応を考えたい」とした。同請求は、60日以内に町監査委員から回答される。
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