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三重県出身の歌人・柴生田稔(しばうた・みのる)に次の歌がある…

三重県出身の歌人・柴生田稔(しばうた・みのる)に次の歌がある。「つい近ごろと戦争をわが言ひしかば若き者ども皆哄笑(こうせう)す」(歌集『入野』1965年)▼1945年の敗戦後に生まれた世代にとって、戦争の悲惨さを実感することはむずかしい。戦争体験者から話を聞き、戦跡を訪ね、記録を読むこと以外に知るすべがないからだ。その悲惨さを追体験するにも相当の想像力が必要になる▼同じことが沖縄の日本復帰についてもいえる。引用歌の中の「戦争」を「日本復帰」と読み替えれば、1972年以降に生まれた沖縄の復帰っ子と呼ばれる世代もまた、笑わないにしても反応は似たものであろう▼おそらく5・15とか730という言葉の意味すらほとんどが知らないはずだ。ましてや激しかった復帰運動と、反復帰論あるいは沖縄独立論などの時代的背景や心情を理解することなどはなおさらだ▼もしかすると「へえ~っ」という程度かもしれない。それほど異民族支配の歴史体験をもつ世代とは意識や感覚の上で大きな隔たりがある▼あす5月15日は日本に復帰してから37年。この機会に現在の沖縄を担う年齢になりつつある復帰っ子にも、その歴史的功罪を振り返ってほしいと思う。沖縄の将来のためにも決して無駄ではないはずだ。(砂川哲雄)

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