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このところ暖かい日が続いて、カンヒザクラ…

 このところ暖かい日が続いて、カンヒザクラも咲きほころぶ季節になった。そして一昨日はうっすらとかすみがかかる中、各地の墓地は旧暦の正月十六日祭(ジュールクニチィ)でにぎわった▼元日は生者の正月。これに対して十六日祭は、後生(グショウ)の正月(ショングァジィ)とも先祖(ウヤピトゥ)の正月とも呼ばれる▼ことしは天気にも恵まれ、多くの家族が墓参りして重箱料理やお酒・花を供えた。現世が不況の折、後生の先祖が困らないようにと紙銭(ウチィンカビィ)を焼く手にも心がこもる▼80年前、八重山の十六日祭は社会改善策の名の下に姿を変えられようとしたことがある。いわく、「十六日祭は由来も知らず、年中行事として慣習的に盛んだが料理は民度に比べてぜいたく。不景気の今日、清明祭(シーミー)に合併して1日で簡素に済ませるべきだ」▼1929年2月20日付『先島朝日新聞』は、当時の経済調査会の提言を受けて右のような論説(要旨)を掲載した。確かに十六日祭の起源は不明だし、由来にも複数の伝承がある▼しかし十六日祭と清明祭は似て非なるもの。単に不景気だからとか、合理的だからという理由で統合するのはどだい無理な話だ。こうした提言などはどこ吹く風とばかりに、現在でも両者は別々の行事として定着している。(砂川哲雄)

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