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ヤマネコ輪禍防止に大きな効果

整備進むアンダーパス
県道白浜南風見線で計78回の通過確認
 国内希少野生生物で国指定特別天然記念物のイリオモテヤマネコの交通事故死を防止する目的で、県八重山支庁土木建築課が県道白浜南風見線で整備を進めているアンダーパス(ネコボックス)がヤマネコの輪禍防止に大きな成果を上げている。事故死は毎年、少なくとも1件発生しているが、環境省野生生物保護センターでは「アンダーパスがなければ、ヤマネコの死亡個体数はもっと増えていたはず」と県との協力体制をさらに強化していきたいとしている。(南風原英和記者)  アンダーパスは、西表島東部の南風見から西部の白浜までの県道白浜南風見線の改良工事の一環として1996年度から設置が始まった。  高さ1メートル、幅1メートルから高さ4メートル、幅2.5メートルのものまであり、道路下にヤマネコの通路を確保することで、交通事故防止を図るのが狙い。  2006年度1月末現在、船浦から前良まで45キロの区間に計83基が設置された。  ヤマネコによるアンダーパスの通過は、これまでに無人カメラで何度か確認されているが、05年度は県と環境省がヤマネコの利用頻度が比較的高い個所に無人カメラを設置して、約半年間にわたって調査したところ、35個所で計78回のヤマネコの通過が確認された。  調査は県と環境省が分担して新たな個所に無人カメラを設置、06年度も継続して行っており、アンダーパスのさらなる検証結果が待たれる。  野生生物保護センターに駐在する環境省自然保護局沖縄奄美地区自然事務所の鑪(たたら)雅哉自然保護官は「西表島では近年、道路環境が急速に整備され、交通量の増加とともにヤマネコの生息環境を脅かす要因になっているが、アンダーパスがなければヤマネコの交通事故死はもっと増えていたと思う。効果は大きく、県のエコロード整備は高く評価できる」と話す。    県は、県道白浜南風見線改良工事の残る大富-前良間5キロでも、可能な限りアンダーパスを設置していくことにしているが、八重山支庁土木建築課道路整備班の徳原兼二主任技師は「周辺環境なども調査して、出入り口をどういう形にしたらヤマネコが入りやすいのか、利用頻度が高いボックスと合わせて、次年度に整備する際の参考にしたい」と意欲的だ。  白浜南風見線ではこのほか、ヤマネコの通過が多い所や車のスピードが出やすい個所の道路上にゼブラゾーンも設けている。  しかし、制限速度40キロを超えて走る車も多く、エサを求めて道路に飛び出すヤマネコが輪禍に遭うケースが後を絶たない。ちなみに交通事故は78年から06年までに42件発生、41頭が死亡している。  絶滅の恐れが高いヤマネコをいかにして守っていくか。野生生物に優しいエコロードが整備されたとはいえ、観光客や地元ドライバーのヤマネコに対する一層の配慮と安全運転が交通事故を減らす手だてになることはいうまでもない。

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