Category: 社会・経済
竹富町の豊かな自然を子や孫へ
八重山が誇る亜熱帯の自然と伝統文化を世界遺産にしようという竹富町の取り組みが今年、本格化しそうだ。町は昨年7月、全公民館長らで組織する町世界自然遺産推進協議会を発足させたのに続き、同11月には国に対して、文化遺産登録に向けた提案を行い、自然と文化の両面ですぐれた価値を持つ複合遺産の登録に向けて踏み出した。このうち、登録の可能性がより高いとみられているのは自然遺産だ。大盛武町長は「豊かな自然資源を大いに輝かせる手段が世界遺産だ」と話す。島々の自然を世界遺産の名にふさわしい状態で維持していくためには何が必要なのか。内外の知恵を結集した取り組みが求められる。
町が自然遺産登録を目指しているのは、西表国立公園の区域。環境省はすでに同公園の拡充に向けた作業に入っており、最も早い場合には2010年度に拡充される。西表島の生態系を保全し、バランスよく利用していくのに必要な方策を立案することは、自然遺産登録への重要なステップだ。
大盛町長は世界遺産登録を目指す思いを「西表国立公園では、亜熱帯性の生き物が輝いている。これを受け継ぎ、子々孫々に伝える義務がある」と表現した。
遺産登録によって、西表島の自然が“ブランド化”されれば、来島者がさらに増加することになるだろう。これについて、大盛町長は「観光が無造作に行われてはいけない。(観光客を受け入れることができる)許容量を考え、秩序とルールをつくる」と話し、「いったん損なわれた自然は再構築できない」と強調する。
姉妹町の北海道・斜里町は2005年7月に知床が世界自然遺産に登録されているが、登録までに費やした時間は実に12年間。環境省も「息の長い取り組みが必要」、「地元の熱意を伝え続けることが大事」などと、ねばり強い取り組みの大切さを指摘する。
町は今年、町内各地で世界遺産に関する説明会を開き、機が熟すのを待って、シンポジウムやフォーラムを開催する考え。
大盛町長は「遺産登録の実現までには高いハードルがある。登録を目指す気運を盛り上げたい」と話す。
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